足の母指(親指・母趾)の先が人差し指(第2趾)のほうに「くの字」に曲がり、つけ根の関節の内側の突き出したところが痛む、というのが特徴的な症状です。その突出部が靴に当たって炎症を起こして、ひどくなると靴を履いていなくても痛むようになります。
巷で言われている外反母趾対策を色々試したけれど、「少しマシになる程度で痛いのは変わらない・・・」「むしろ悪化しているかも」といったことはありませんか?自分が行っている外反母趾対策の中で、間違っているものがあるかもしれません。
①痛い箇所に当たらないように、大きめの靴を履いている
実は逆効果です。大きすぎる靴が逆に足の中で余計な動きをし、外反母趾の根本原因を助長してしまいます。
②サポーターで、親指を逆側に引っ張っている
足病学の世界では「効果的ではない」と言われています。指を逆方向に引っ張っても、大元の原因に対処しないため治りません。擦れた際の痛みを緩和する目的で使うのは良いのですが、対症療法にすぎないのです。
③痛くはないのでとりあえず放置している
外反母趾は骨の変形がひどくなり、年齢を重ねていくと元に戻すことが困難になっていきます。なので早めの対策が重要になります。
外反母趾の原因は多岐にわたり、遺伝や生活環境、つま先の細いヒールの履きすぎなども原因のひとつとなります。ですが、根本原因のひとつはカカトの倒れこみです。「バイオメカニクス(生体力学)」の観点では、カカトが倒れこむ「足部過回内」という状態だと外反母趾になりやすくなります。
足病医学(あしびょういがく)としての治療では、カカトの倒れこみを矯正することで正しい歩行ができるようにカラダを矯正していくことになります。これにより、しっかりと足指が使えるようになります。
外反母趾にお悩みの場合は、まずは「カカトが倒れこんでいないか」「正常な歩行ができているか」を先生にチェックしてもらいましょう。
シューズやインソールの見直しも痛みの軽減や外反母趾の治療に効果的です。特に足病医学に基づく矯正インソールは外反母趾対策にオススメです。こちらも先生に相談してみてください。
日本足病学協会「足の知恵袋」